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行政書士の難易度は?独学でも合格は可能?資格取得後の年収や就職先は?

 8士業の一つである行政書士の仕事は、役所、警察署、入国管理局、社会保険庁、税務署、法務局など官公署や行政機関に出す書類を作成したり、代理提出を行うことです。

取り扱う書類の数は、約1万種類。以前は、代筆屋と言われていましたが、最近ではコンサルティングを含む許認可手続きの業務へと移行しています。

法律に詳しい行政書士は、暮らしに密着した幅広い業務範囲を持ち、行政手続きのプロとして人々から頼りにされる存在です。

行政書士の資格内容

 行政書士は、難関国家試験の一つに数えられています。試験は一般社団法人 行政書士試験研究センターが実施しています。

 行政書士試験の試験科目は憲法・民法・商法・会社法・行政法・基礎法学・一般知識から成り立ち、法律資格の登竜門と呼ばれています。

試験の内容

科目1 行政書士の業務に関し必要な法令等(出題数46問)

からそれぞれ出題

科目2 行政書士の業務に関連する一般知識等(出題数14問)

合格基準点

行政書士の合格基準は次の要件を満たしていることです。

  1. 行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が122点以上
  2. 行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が24点以上
  3. 試験全体の得点が180点以上

行政書士の試験日

 年1回(11月第2日曜日)

資格取得条件と合格率

 性別、年齢、学歴、国籍は問われません。

合格率は、ここ10年は5~9%で推移していましたが、平成27年度の合格率は13.10%となっています。
年によって出題難易度も上下するようです。

試験問題

解答形式

例題

設問 憲法13条に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 幸福追求権について、学説は憲法に列挙されていない新しい人権の根拠となる一般的かつ包括的な権利であると解するが、判例は立法による具体化を必要とするプログラム規定だという立場をとる。
  2. 幸福追求権の内容について、個人の人格的生存に必要不可欠な行為を行う自由を一般的に保障するものと解する見解があり、これを「一般的行為自由説」という。
  3. プライバシーの権利について、個人の私的領域に他者を無断で立ち入らせないという消極的側面と並んで、積極的に自己に関する情報をコントロールする権利という側面も認める見解が有力である。
  4. プライバシーの権利が、私法上、他者の侵害から私的領域を防御するという性格を持つのに対して、自己決定権は、公法上、国公立の学校や病院などにおける社会的な共同生活の中で生じる問題を取り扱う。
  5. 憲法13条が幸福追求権を保障したことをうけ、人権規定の私人間効力が判例上確立された1970年代以降、生命・身体、名誉・プライバシー、氏名・肖像等に関する私法上の人格権が初めて認められるようになった。

答え 3
(平成26年3問より)

行政書士試験は、このような問題が出題されます。勉強しておかないと問題の意味すら理解でません。

勉強方法

 試験科目にはたくさんの法律が関係します。

法律を理解するための基礎的な知識を持っていない人は独学で勉強をするのは難しいといえます。

通信講座や予備校を利用してしっかりと計画を立て、効率よく勉強しましょう。

資格取得後はどんな仕事に就けるか

 行政書士の資格があれば、一般企業の法務や総務部門で採用されることはありますが、行政書士会に登録できないため、行政書士と名乗ることはできません。

一般的なケースとしては、行政書士事務所で補助の仕事をした後や会社を退職した後に、独立・開業を目指すケースが多いようです。

行政書士の年収はいくら?

 行政書士は全国に約4万人いるといわれますが、年収には開きがあり、約300万~1,000万円以上といわれています。

なかには5,000万円以上の人も。

資格の活かし方次第では、年収1000万も夢ではありません。

 行政書士試験のために勉強した法律関係の知識は、司法書士試験や宅地建物取引士試験、社会保険労務士試験などに活かすことができます。

ぜひ、ダブルライセンスを目指して頑張ってください。