日本語は主要言語としては世界でも難しい部類に入ります。同じ発音をしながら別の意味を持つ言葉が日本には、多く存在するからです。
日本語では同じ言葉でも英語で表現すると2つの言葉の発音がまるで違います。
言葉は文化の象徴ですから、綺麗な日本語を使うようにしたいものです。
普段よく使っている「すみません」・「すいません」の違いはあるのか。ビジネス界ではどう使うのかご紹介します。
「すみません」と「すいません」の語源は?
まず「すみません」を漢字表記にすると「済みません」になります。
「済みません」は「済む」の活用形になりますので、元の語源は「済む」となります。
これに未然形の「ます」否定形の「ぬ」が付くと「済みませぬ」となります。この「済みませぬ」が「すみません」の語源となります。
また「すいません」の場合は「すみません」を省略した話言葉と言う事になります。
この「すいません」は「済みません」を少し訛るような形になります。
また、人と会話をする時はどちらを使って話すにしても問題はありません。
「すみません」・「すいません」どちらが本当は正しいのか?
「すみません」と「すいません」はどちらが正しいのか?というと言葉的にはどちらも正解になります。
但し、注意点としては、文字として使用する場合です。
会社の報告書や先生に提出するレポートなどのように、文章として使用する場合は「すみません」を使用する事です。
「すいません」と文字で表記すると軽い表現方法となってしまうので、友だちへのメールや手紙などでは使用かのうですが、公式的な文章として提出する場合は、「すみません」を使用する方が良いです。
先ほど会話ではどちらも使用が可能と記しましたが、実際には会話でも相手によって使い分ける事が必要になります。
「すいません」を使用する場合は、文章と同じく、友だちや後輩など、同じ線上にいるもしくは、立場が下の人に使用します。
「すみません」より訛り的要素があるので軽い言葉使いになってしまうからです。ですから、上司や先輩等自分より立場の上の人には「すみません」を使用することが大事になります。
ビジネスでは使用しても問題はあるのか?
ビジネスとして「すみません」が使えるのか?が問題となります。
取引先の担当者やその上司・お客に対しては、「すみません」を使用することは、大変失礼にあたります。
「すみません」はまだ何も済んでいない事の意味であるために、得意先やお客にはまだ何も済んでいないと言っているだけになりますので使用することはやめましょう。
「すみません」の代わりに使用する言葉は「申し訳ございません」「申し訳ありません」を使用してください。
こちらの表現にすることで謝りの言葉の要素が強くなりますので、ビジネスシーンで使用する場合は口頭でも文章でも「申し訳ありません」「申し訳ございません」を使用するのが正解となります。
今回ご紹介した、「すみません」・「すいません」ですが日本語の難しさが痛感します。
「すみません」も「申し訳ありません」もどちらも謝罪の言葉としては使用することが可能なのです。同じ様な意味でも相手によって使い分けしなければならないのが難しい言語なのでしょう。
また文章にする時に「すいません」と書かれる方もいると思いますが、綺麗な日本語の言葉として使用するなら「すみません」を使うべきです。
使いなれている言葉ですが、きちんと使うことで、相手にも気持ち良く文章を読んでもらえるからです。言葉は生き物ですから、これらの言葉も年月が経つにつれ変化するのでしょうね。