宅地建物取引士は、宅地建物を取引する際、重要事項の説明等をして正しい土地や建物の売買、仲介をする専門家です。この資格は大変人気があり、毎年20万人(うち女性は4万人)が受験します。
宅地建物取引業を営もうとする場合、国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受ける必要があります。
そして、事業所をごとに最低1人、大きな事業所では5人に1人の割合で有資格者を置かなければならないという設置義務があります。
資格を持っていると不動産業界での就職・転職が有利になります。
また、この資格は民法を扱っているため、有資格者は法律知識があると認められ、不動産を担保として取り扱う金融関係、建築関係、その他一般企業への就職・転職にも活かすことができます。
宅建資格の内容
宅地建物取引士資格試験(平成26年度までは宅地建物取引主任者資格試験)は、一般社団法人不動産適正取引推進機構が実施しています。
宅地建物取引士とは、試験に合格し、試験を実施した都道府県知事の資格登録を受け、宅地建物取引士証の交付を受けた者をいいます。宅建の試験に合格したからといって、すぐに宅地建物取引士にはなれません。(5年ごとの更新も必要)
宅建の試験内容
宅地建物取引業に関する実用的な知識を問われます。
- 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
- 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
- 土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
- 宅地及び建物についての税に関すること。
- 宅地及び建物の需要に関する法令及び実務に関すること。
- 宅地及び建物の価格の評定に関すること。
- 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。
試験は50問で、50点満点です。(試験時間は2時間)
財団法人不動産流通近代化センター等の実施する登録講習の修了者は、試験問題から5問免除され、45問の4肢択一試験となります(試験時間は1時間50分)。ただし、登録講習の修了試験の合格日から3年以内の試験が対象となります。
宅建の試験日
年1回(10月第3日曜日)
資格取得条件
年齢、性別、学歴などに関係なく、だれでも受験できます。
※受験申し込み時に試験地となる都道府県内に住所(住民登録または外国人登録がなされていること)を有するもの限ります。
合格基準と合格率
合格基準は毎年変動があり、全体の上位15~17%前後が合格になるように調整されています。2015年度の合否基準は31問以上(登録講習修了者は45問中26問以上)です。
受験者数は士業のなかでも一番人気のある資格となっています。
15.4%(登録講習修了者は20.2%)。
出典:https://www.jutaku-s.com
問題と解答形式
マークシート方式(4肢択一)
例題
設問 権利の取得や消滅に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- 売買契約に基づいて土地の引渡しを受け、平穏に、かつ、公然と当該土地の占有を始めた買主は、当該土地が売主の所有物でなくても、売主が無権利者であることにつき善意で無過失であれば、即時に当該不動産の所有権を取得する。
- 所有権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは消滅し、その目的物は国庫に帰属する。
- 買主の売主に対する瑕疵担保による損害賠償請求権には消滅時効の適用があり、この消滅時効は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時から進行する。
- 20年間、平穏に、かつ公然と他人が所有する土地を占有した者は、占有取得の原因たる事実のいかんにかかわらず、当該土地の所有権を取得する。
解答 3
(平成26年の第3問)
宅建の勉強方法
最初に大量の法律用語に慣れる必要があります。過去の問題集を読み込んで、毎年どのような問題が出題されているのか、その傾向をつかみ、重要な部分をピンポイントで憶えると良いでしょう。
宅建業法は基本的な問題が多く点数を取りやすいのに対して、権利関係は難しい問題が大半を占め、点数が取りにくいようです。
分野ごとのバランスを考えて目標を立てましょう。
資格取得後のどんな仕事に就けるか?
- 不動産業界(賃貸・売買・管理)
- ハウスメーカー
- 工務店
- マンションや宅地分譲をする建築業者(デベロッパー)
宅建取得者の平均年収
一般的には300万円~400万円。勤続年数が長ければ600~800万円位。
上場企業や大手の場合は1000万円を超えることもあります。ただし、インセンティブ(成果に応じた給料、歩合制)の給料体系を採用している会社では、大きな幅があります。
不動産は社会や経済情勢に敏感に反応し、景気の影響を受けやすいことが特徴です。
そのため、資格を取った後も経済情勢に気を配り、勉強を続けていかなくてはなりません。
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