著作権や特許などの権利は、形はなくてもとても大切な財産です。現代では、この知的財産が大きな問題になっています。
企業や団体の内部では、「特許権」「実用新案権」「意匠権」「商標権」、または文学などの「著作権」などの知的財産について正しい知識を持ち、適切に活用する方法が分かる専門家が必要になってきました。
知的財産管理技能士はブランド、技術、音楽・マンガのコンテンツ、デザインなどの保護や特許戦略、手続管理、ライセンス契約に関わる仕事をします。
知的財産管理技能士資格の内容
知的財産管理技能検定(知財検定)は、厚生労働大臣より指定試験機関として知的財産教育協会が指定を受け、2008年から試験業務を行っています。
この検定は国家資格試験で、法律のなかの「知的財産権」に関する分野のみを扱い、1級、2級、3級の3つの等級に区分されています。学科試験と実技試験の両方に合格すると、「技能士」と名乗ることができます(名称独占資格)。どちらか一方のみ合格した場合、次回以降試験が免除される制度があります。
知的財産管理技能士の試験日
原則として、年3回(3月、7月、11月)実施されますが、各回によって、実施する試験の種類や実施地区が異なります。
試験科目・配点・合格基準
1級(特許専門業務、コンテンツ専門業務、ブランド専門業務のうちいずれかを選択する)
- 学科試験 筆記試験 45問(マークシート方式、3,4肢択一式)
※合格基準点は満点の80%以上 - 実技試験 筆記試験と口頭試問 5問
※合格基準点は満点の60%以上
2級(管理業務の中級)
- 学科試験 筆記試験 40問(マークシート方式、3,4肢択一式)
※合格基準点は満点の80%以上 - 実技試験 筆記試験 40問
※合格基準点は満点の60%以上
3級(管理業務の初級)
- 学科試験 筆記試験 30問(マークシート方式、3肢択一式)
- 実技試験 筆記試験 40問(記述式) 30問
※合格基準点は学科・実技試験とも満点の70%以上
資格取得条件
原則として「知的財産管理」の実務経験が必要です。(3級は不要)
※詳細は知的財産教育協会のホームページの受験資格で確認してください。
HP知的財産教育協会
1級
- 4年以上の実務経験がある
- 2級合格者で、1年以上の実務経験がある
- 3級合格者で、2年以上の実務経験がある
2級
- 2年以上の実務経験がある
- 3級合格者
- 大学または大学院で検定職種に関する科目について10単位以上習得している
- ビジネス著作権上級の合格者
3級
知的財産に関する業務に従事しているかしようとしている者
知的財産管理技能士の合格率
1級5%、2級40%、3級70%前後です。
skillstyleより引用
知的財産管理技能士の勉強方法
2,3級の場合、実務経験がある人にとっては、知財関連の法律はよく分かっている内容なので、独学でも無理なく合格できるはずです。
ただし、1級は専用教材が豊富に流通しているわけではなく、試験範囲も広いので、過去問題を繰り返し解くだけで合格するのは難しいといえます。
資格専門スクールに通学するか通信講座を受講する方が近道でしょう。
資格取得後はどんな仕事に就けるか?
一般企業内の知的財産部や法務部において発明発掘や国内外出願、中間処理、侵害調査を行います。最近では営業部でも重要とされています。
また、特許事務所、弁護士・弁理士事務所で特許出願のサポートなども行えます。
知的財産管理技能士の平均年収
3級で平均約300万円、2級で約400万~600万円、1級で約600万~900万といわれています。
skillstyleより引用
知財検定は、他の法律系の資格よりは試験範囲が狭いので挑戦しやすいといえます。
ただし、この資格は、一定の知識があるということを所属する組織の中で証明するために役立つもので、必ずしも就職や転職が有利になるというものではありません。
1級を取得した後は、より深い知識を持つ弁理士という最難関資格にも挑戦してみてはいかがですか?
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